浅野レーシングサービス

TOYOTA GR86(ZN8)

ENEOS スーパー耐久シリーズ2023 Supported by BRIDGESTONE 第7戦 S耐ファイナル富士4時間レース with フジニックフェス

◾️開催地:富士スピードウェイ ◾️開催日:2023/11/11-12

■11/11 予選:6位
Aドライバー浅野武夫:1分 59 秒  742/ Bドライバー伊藤慎之典:2分  2 秒  729

2023シーズン最終戦、スーパー耐久シリーズ第7戦は第2戦24時間と同じく富士スピードウェイにて開催された。WedsSport86のシリーズランキングは5位、強豪の3号車ENDLERSS SPORTS、86号車TOM’S SPIRIT、そして唯一ロードスターRFで参戦する66号車とポイントが接近しており、シリーズランキング上位で終えるためにも重要な戦いとなる。木曜日の占有走行では、浅野と伊藤を中心に手ごたえのあった岡山の決勝セットをベースに富士へと合わせこみを行い、搭載燃料・タイヤ内圧も変更して決勝レースに向けたセットアップを進めていった。金曜日は一転して雨模様となったが、ウェットセットの確認および三上のドライビング習熟を進めた。

予選日は気温14℃、路温13℃、前戦もてぎと同じような雨まじりの天候となった。午前9時5分からの予選前ウオームアップ走行は曇り空のウエットコンディションであったが、浅野はドライタイヤでコースインすると5周を走行、伊藤へと引継ぎ、徐々に路面が良くなっていく中、2分4秒326のクラス3番手タイムをマークした。迎えた13時20分からのAドライバー予選は曇り空のドライコンディション、浅野はドライタイヤでコースインするとタイヤをしっかりと温め、アタック2周目にクラス4番手となる1分59秒742をマークした。その後再び雨が降り出し、Bドライバー予選は小雨の降る中ウエットコンディションで始まった。

伊藤はドライタイヤでコースインするとタイヤを温めながら周回を重ねる。路面コンディションは徐々に良くなり、タイヤにも十分に熱が入った状況となって8周目には2分2秒729をマークするが、チームとのコミュニケーション不足もあって次のアタック中にスピンを喫し、最終ラップはギリギリ時間が足りずにチェッカーとなって、惜しくもクラス6番手、AB合算の予選順位も6番手となった。Cドライバー予選では三上が復帰後初のウェットコンディションの中2分9秒台で安定して走行、Dドライバーの鈴木は2分7秒461をマークし、チームは三上、鈴木のドライビング習熟を確認、予選後、気温・路温共に15℃以下のスタートとなる可能性の高い決勝レースに向けて、マシンメンテナンスとレース戦略を検討しつつさまざまなシチュエーションでのピットワークの確認を行い翌日に備えた。

■11/12 決勝:3位
浅野武夫:31周 伊藤慎之典:46周 三上和美:10周 鈴木翔也:28 周

11月12日、決勝はドライコンディションのレースとなった。今回のレースは4時間、義務ピットイン回数は3回、給油は容量20Lの指定給油ボトル使用となり1回のピットストップでの最大給油量は3本60Lまで、1回のピットストップで2本以上入れる場合は110秒のピットストップが課せられることとなる。また、Aドライバーの最低運転時間は60分以上であるが、今回のチーム基本戦略は前戦岡山と同様にBドライバーで燃料満タンスタートとし、1回目のピットストップをできるだけ遅らせ、また燃料はボトル1本給油を2回、3本給油を1回として、FCYが出そうなタイミングやSCのタイミングでピットストップをこなす作戦を採ることとした。

12時30分、気温11度℃、路温14℃のコンディションで4時間の決勝レースは始まった。今回もスタートドライバーの伊藤は、3号車がマシントラブルの為5位でスタート、1周目13コーナーで86号差をオーバーテイク4位へ浮上すると、2周目ストレートでは41号車を一旦追い抜く快走を見せる。伊藤はストレートエンドで再度抜かれるものの、9周目のホームストレートでは66号車ロードスターRFをオーバーテイク3位へと浮上した。14周目、クラストップ走行の884号車がAドライバーハンディキャップ消化の為ドライブスルーを行い伊藤は2位へ浮上、約1~2秒先の視界に映る41号車を2分0秒~1秒台のハイペースで追走した。18周目、最終コーナー立ち上がりで41号車の背後についた伊藤は、ホームストレートでオーバーテイクしていったST-3クラス車両のスリップも利用して41号車をオーバーテイク、クラス1位へと躍り出た。

41号車はピットインしたため2位は60号車だが、伊藤は2分1秒台で安定し走行し、60号車に10秒以上の差をつけ首位を快走した。燃料も軽くなった39周目には1分59秒908をマークした伊藤は46周目にピットインすると三上へと交代、ボトル給油1本のみでピットアウトした。三上は1位でコース復帰すると2分2秒~3秒台で安定して周回を重ねた。三上はもともとショートスティントの予定であり、レースも折り返しを迎える56周目に三上はピットインして鈴木へ交代、タイヤ4本交換とボトル給油3本でピットアウトした。鈴木は5位でコース復帰し、2分0秒~2秒台で安定して周回を重ねた。62周目には884号車のピットインで4位に、72周目には41号車のピットインで3位へと浮上する。84周目、鈴木はピットインして浅野へ交代、タイヤ左2本交換とボトル給油1本でピットアウトした。浅野は6位でコース復帰、左2本交換のバランスに苦しみながらも2分1秒~2秒台で周回を重ねた。

三上は 4 位でコース復帰すると 1 分 50 秒台で周回を重ねた。55 周目に 3 号車がピットインして 3 位となるものの、58 周目に 41 号車にオーバーテイクされて 4 位、しかし 59 周目、前を行く 66 号車ロードスターRFがマシントラブルの為スロー走行からピットインし、三上は 3 位へと復帰した。三上は 61 周目にピットインして浅野へ交代、タイヤ左 2 本交換とボトル給油 1 本でピットアウトした。浅野は 41 号車、884 号車に次ぐ 3 位でコース復帰したが、燃費的に厳しく、63 周目に 86 号車、64 周目に 3 号車にオーバーテイクされるものの 1 分 49 秒~50 秒で安定して周回を重ねた。途中 77~78 周目にかけてFCY導入によるスロ ー走行があったものの、依然燃料的には厳しい状況ではあったが、浅野は無交換の右タイヤのグリップダウンに苦しみながらも粘り強く走行を重ねた。そして、11 時 34 分、WedsSport GR86 は 97 周を走り、トップの 41 号車とおよそ 1 周差の 5 位でチェッカーを受けた。 

【チーム監督コメント】

浅野 真吾

「2023スーパー耐久最終戦富士。4時間というレースが本当に面白く、難しかったです。前戦の岡山からマシンセットアップが決まり、それが富士にもいかされ、第1スティントの伊藤が良いペースで走ってくれたおかげでレースを作る事ができました。三上、鈴木とつなぎ、最後は浅野。この浅野レーシングサービスは浅野武夫の為にスタッフが集まり、浅野武夫の走る姿を見たくチーム一丸となっているチームです。その浅野武夫が最終スティント3位チェッカー、そして表彰台に乗れた事が何よりも嬉しかったです。チームスタッフの皆様ありがとうございました。そして、ウェッズ様をはじめ、多くのスポンサーの皆様、今年一年間皆様のご協力、ご声援ありがとうございました!」

【ドライバーコメント】

浅野 武夫

「今年最後のレースですので、悔いの無い週末にする為にセットアップに力を入れました。金曜日の雨で不安が残りましたが、予選は前戦の岡山の時と同じく雨の残る状況でライン上だけドライ、早めにアタックしたものの若干のミスが有りクラス4位でした。期待してのぞんだ決勝はラストの1時間、集中して挑んだのですが空回り、思ったタイムで走れず未熟さを感じたのでした。しかしチームメイトに助けられ、最終戦でシャンパンファイトが出来たことに感謝します。今年1年間、支援、応援をしてくださり、ありがとうございました。またスタッフの皆様ありがとうございます。お疲れ様でした。」

伊藤 慎之典

「24時間レースに続いて今年2回目の富士でのレース、前回はまだ18号車を乗りこなせていなかったこともあり自分で納得のいくパフォーマンスを引き出すことがでませんでした。しかし前戦の岡山から非常に車の調子が良くなってきており、今回木曜金曜のプラクティスではドライでもウェットでもセットを煮詰めることができました。
予選は小雨が降る難しいコンディションで行われましたが、チームとのコミュニケーション不足や自分自身のやる気が空回りしてしまい思ったような結果を出すことができませんでした。反省し改善して行きたいと思います。
予選で失敗してしまった分、決勝で挽回する意気込みでスタートを担当しました。車が重いうちは多少タイヤを使ってのプッシュになりましたが、燃料が減り軽くなって来るとグリップの落ち幅よりも軽さのメリットが上回り、1時間以上走ってからでもタイムを刻むことができました。一時的にですがトップを走り、その順位をキープして次のドライバーにバトンを渡せたのは、満足のいく走りができたからこそだと思います。
最終的に3位で表彰台に立つことができとてもいいシーズン締めくくりだったと思います。
今年1年間18号車を応援してくださった皆様、本当にありがとうございます。来年も引き続き18号車の応援をよろしくお願いします。」

三上 和美

「本年度は、スポット参戦という形で3回参戦させていただきました。そしてその度にチーム力、ドライバーの技量力が飛躍的に向上して行く様を生で感じられた他、チームの雰囲気もとても良く、"これが浅野自動車なんだな"と……このような素晴らしいチームの一員でいられる自分に強い誇りと、感動的な思いを感じています。
伊藤君の1位を快走する姿には、その後を繋ぐドライバーとして正直、大変なプレッシャーを感じましたが、"その中で自分ができることを行い、次のドライバーに繋げる"という、これまで経験をしたことの無かった学びを得られました。
さらに伊藤君の急成長に加え、今回も武夫さんの「安定しながらも、しっかりと攻める走り」や、鈴木君の「短時間でマシンを乗りこなす技術」等々、自分に欠けている技術について多くの素晴らしい見本が見られたほか、レースウィークもチームメイトや監督が親身にアドバイスをして下さるなど、たくさんの経験をさせていただきました。
私自身の事を申しますと、まだ技術や走り込みが圧倒的に足りていないですが、それを補えるよう来年の開幕戦に向けて、トレーニングに励みたいと思います。
浅野レーシングスタッフ、ハザードレーシングの皆様、スポンサーの皆様、1年間本当にありがとうございました。2023年にレースを浅野レーシングサービスで走れたこと、2回も表彰台に上がらせていただいたこと、生涯忘れられない経験です。
来年は私自身の速さと強さに磨きをかけ、今年よりさらに上を目指したいです。関わってくださいました全ての方々に、心よりお礼申し上げます。本当にありがとうございます。」

鈴木 翔也

「5月のRd.2富士24時間以来2度目の参戦になりました。最終戦は4時間と短い為ラップタイムの速さを練習走行から意識しました。限られた走行時間、更には雨も絡み浅野選手・伊藤選手に車のチェックをして頂きそのセッティングへのアジャストをしていきました。
予選はウェットでしたので雨用セッティングの確認をメインに走行しました。
決勝ではNewタイヤ、燃料満タンで第3スティントを務めました。
しかし、この状態での経験不足や他クラスとの絡みなどでペースが上げられず力不足を痛感しました。後半ペースが戻せた事は良かった点だと思います。
今回は車のポテンシャルが良く速さもありましたし、チームも完璧な作業でしっかりと戦えた上での3位表彰台を獲得できたと思います。今年の最後のレースを良い結果で終える事ができ嬉しいS耐デビュー年になりました。皆様の応援ありがとうございました。

第1戦 SUZUKA
S耐

2023/3/18-19

#

第2戦 富士SUPER TEC
24時間レース

2023/5/26-28

#

第3戦 SUGOスーパー耐久
3時間レース

2023/7/8-9

#

第4戦 スーパー耐久レース in オートポリス

2023/7/29-30

第6戦 スーパー耐久レースin岡山

2023/10/21-22

第7戦 富士

2023/11/11-12